「あじさいロード」とは、道沿いの長い区間に紫陽花が植えられた道路や歩道のこと。
この記事では、浅草側の隅田川沿いに咲き誇る隅田公園のあじさいロードをはじめ、東京を含む関東4県のあじさいロードを紹介します。
ほか、2025年の見頃(*)やあじさい祭りの情報、なぜ紫陽花の色が変わるのかなど、紫陽花に関する雑学も掲載。
(*)本文データ参照元:あじさい情報|ウェザーニュース
※本記事は2020年8月時点の情報をもとに作成しています。諸事情により最新の状況と異なる場合がありますので、お出かけの際は各公式サイト等で最新の情報をご確認ください
※2023年6月、一部情報を更新
※2025年5月、一部情報を更新
関東のあじさいロード5選
人混みを避けてのんびりとあじさいを観賞できる、関東のあじさいロードをチェックしていきましょう。
隅田公園あじさいロード(東京都)

東京スカイツリーとあじさいの2ショット
東京都台東区にある「隅田公園あじさいロード」。
隅田公園は隅田川の両岸に位置する公園ですが、あじさいがまとまって咲いているのは浅草側。
吾妻橋入り口から山谷堀広場までの約2kmに、1万株ものあじさいが植えられています。
東京クルーズ浅草船着場前の紫陽花
あじさいを見るための小径も整備されているので、ゆっくりと歩きながら観賞することができます。
スカイツリーをバックにあじさいの写真を撮りたい人は、「山の宿の渡し」跡で撮影するのがおすすめ。
あじさいもスカイツリーもどちらも観賞できる、贅沢な観賞スポットです。
隅田公園あじさいロード 紫陽花の情報
●本数:約1万株
●距離:約2km
●例年の見頃:6月中旬〜下旬
●開花状況:2025年の詳細はまだ確認できていません(2025年5月22日時点)
隅田公園あじさいロード あじさい祭り
(例年開催なし)
●名称:-
●期間:-
●関連サイト:-
隅田公園あじさいロード 基本情報
●住所:東京都台東区花川戸1-1〜2-1
●営業時間:24時間
●アクセス:
①東武スカイツリー線、都営地下鉄[浅草駅]から徒歩約5分
②バス停[東武浅草駅前]から都営バス(南千住駅西口行き)に乗車し、バス停[花川戸]で下車後、徒歩すぐ
大清水境川アジサイロード(神奈川県)

境川サイクリングロードであじさいを鑑賞しながらサイクリングも(写真提供 Instagram: makomako.0203様)
神奈川県藤沢市にある「大清水境川アジサイロード」。
境川の大清水橋から鷹匠橋までの両岸に広がる、あじさい観賞スポットです。
もともとは、藤沢市大清水地区の地域の人々が自宅の庭などで育てたあじさいを植栽したもの。
約500mの距離に渡って、400株のあじさいが咲き誇っています。
2009年からは、毎年藤沢市立大清水中学校の校庭などを借りて「アジサイまつり」が開催されており、2010年には川沿い一体が藤沢の景観に指定されました。
大清水境川アジサイロード 紫陽花の情報
●本数:約400株
●距離:約500m
●例年の見頃:5月下旬〜6月中旬
●開花状況:2025年の詳細はまだ確認できていません(2025年5月22日時点)
大清水境川アジサイロード あじさい祭り
●名称:第14回アジサイ祭り
●期間:2025年の詳細はまだ確認できていません(2025年5月22日時点)
●関連サイト:大清水心のかけはし会2024|藤沢市
●例年の様子:
大清水境川アジサイロードから徒歩約5分の場所にある藤沢清流高校が会場です。
模擬店や子どもたちによるステージ発表を実施。
大清水境川アジサイロード 基本情報
●住所:神奈川県藤沢市大鋸
●営業時間:24時間
●アクセス:
小田急江ノ島線[藤沢本町駅]から徒歩約20分
滝ノ川あじさいロード(神奈川県)

滝ノ川あじさいロードに連なるあじさいをゆっくり鑑賞(写真提供 Instagram: gizama2naga様)
神奈川県横浜市保土ヶ谷区にある「滝ノ川あじさいロード」。
今はなき「滝ノ川」の川跡に整備された散策路です。
入り口は、国道1号線と県道13号線とが交差する三ツ沢上町交差点。
終点である第3京浜の高架下あたりまで、約700mの距離に800株のあじさいが咲いています。
散策路の途中には、手押しポンプの井戸や、メダカや金魚が住めるように整備された池も。
ベンチも設置されているので、休憩しながらあじさいを観賞することができます。
滝ノ川あじさいロード 紫陽花の情報
●本数:約800株
●距離:約700m
●例年の見頃:6月上旬
●開花状況:2025年の詳細はまだ確認できていません(2025年5月22日時点)
滝ノ川あじさいロード あじさい祭り
●名称:あじさい祭り
●期間:2025年の詳細はまだ確認できていません(2025年5月22日時点)
●関連サイト:峰沢町の「滝ノ川あじさいロード」で6月8日に祭り(2024年6月1日公開)|タウンニュース
●例年の様子:
焼きそばやフランクフルトなどの模擬店が出店。
チャリティーフリーマーケットも開催します。
滝ノ川あじさいロード 基本情報
●住所:神奈川県横浜市保土ケ谷区峰沢町
●営業時間:24時間
●アクセス:
①横浜市営地下鉄[三ツ沢上町駅]から徒歩約20分
②バス停[横浜駅西口]から相鉄バス(上星川駅行き)に乗車し、バス停[三ツ沢池]で下車後、徒歩約5分
ふじとあじさいの道(埼玉県)

紫陽花は「紫陽花ロードボランティアの会」の方々によって手入れされています
埼玉県加須市にある「ふじとあじさいの道」。
玉敷公園、騎西総合公園、騎西文化・学習センターと続く全長約1.5kmの遊歩道に、約1万本のあじさいが咲いています。
騎西文化・学習センターからふじアリーナへと続く道には、真っ白なあじさい「アナベル」の連なりが。
騎西あじさいロードの散歩道に連なる真っ白なあじさい「アナベル」
遠くには騎西城を眺めることもでき、風景の変化を楽しみながら散歩することができます。
あじさいの見頃となる6月中旬には「加須市騎西あじさい祭り」が開催され、力車の搭乗体験やスタンプラリーなどのイベントが催されます。
ふじとあじさいの道 紫陽花の情報
●本数:約1万株
●距離:約1.5km
●例年の見頃:例年6月中旬から下旬
●開花状況:つぼみ(2025年4月10日時点)
ふじとあじさいの道 あじさい祭り
●名称:加須市騎西あじさい祭り
●期間:2025年6月14日(土)
●関連サイト:加須市騎西あじさい祭り|加須市
●例年の様子:
先着順で人力車の乗車体験に参加することができます。
スタンプラリーも実施予定。
ふじとあじさいの道 基本情報
●住所:埼玉県加須市外川446-9
●営業時間:24時間
●アクセス:
①バス停[鴻巣駅東口]から朝日自動車バス(加須駅南口行き)に乗車し、バス停[騎西一丁目]で下車後、徒歩約7分
②東北自動車道[加須IC]から車で約17分
あじさい遊歩道(千葉県)

あじさい遊歩道付近では、釣りやバードウォッチングも楽しめます
千葉県香取郡にある「あじさい遊歩道」。
多古町を流れる栗山川の堤防沿いの、両堤約1.2kmにわたる遊歩道です。
紫、白、薄紅など、約1万本もの色とりどりのあじさいが作る美しい散歩道。
あじさいだけでなく、春には菜の花、秋にはコスモスが川辺を飾り、訪れる人々の目を楽しませます。

あじさい遊歩道の川沿いにはジョギングやサイクリングを楽しむ人も
川のほとりには道の駅が作られており、新鮮な野菜や、食味で名高い多古米を購入することも。
周辺には正東山日本寺があり、ここでも約1万本の色鮮やかなあじさいを観賞することができます。
あじさい遊歩道 紫陽花の情報
●本数:約1万株
●距離:約1.2km
●例年の見頃:6月上旬~6月中旬
●開花状況:2025年の詳細はまだ確認できていません(2025年5月22日時点)
あじさい遊歩道 あじさい祭り
●名称:第41回ふるさと多古町あじさい祭り
●期間:2025年6月15日(日)
●関連サイト:第41回ふるさと多古町あじさい祭り|多古町観光まちづくり機構
●例年の様子:
歌と踊りのステージ発表や、抽選会などを開催。
キッチンカーによる飲食物販売も実施します。
あじさい遊歩道 基本情報
●住所:千葉県香取郡多古町多古
●営業時間:24時間
●アクセス:
①バス停「JR成田駅」からJRバス関東(八日市場駅行き)に乗車し、バス停[高野前]下車後、 徒歩約10分
②東関道[成田IC]から車で約20分
③圏央道[松尾横芝IC]から車で約25分
梅雨を代表する花「紫陽花」

「ダンスパーティー」という品種の紫陽花
紫陽花は日本原産で、奈良時代には既に存在していたと言われています。
18世紀になると、西欧に渡って品種改良が行われるようになり、今ではその品種は2,000を越えるほど。
近年では、カーネーションに代わる母の日の贈り物としても人気の花です。
日本で見頃を迎えるのは6~7月頃ですが、西欧で栽培されているのは3月~11月頃。
梅雨の花というイメージを持っているのは、日本だけなのです。
なぜ紫陽花の色が変化するの?

酸性の土であれば青系に、アルカリ性の土であれば赤系に変化する紫陽花
紫陽花は、次第に色が変化していく植物です。
これは土壌の酸度によるもので、土が酸性であれば青色、アルカリ性ならピンク色へと変化します。
そのため、紫陽花は別の名で「七変化」とも呼ばれており、古来の日本では変化する様子が移り気であるとして、あまり好まれていませんでした。
紫陽花の「花」は花じゃない!

ガクアジサイの上部の小さい蕾のようなものが「花びら」、花びらのような大きな花が「がく」
紫陽花と言えば、花が集まって膨らみができているようなイメージを思い浮かべますよね。
実は、紫陽花の花びらのように見える部分は「がく」。
本当の花は、がくの奥にある小さく色づいた部分です。
紫陽花は、花びらではなく美しいがくを観賞する花なのです。
また、一般的な紫陽花は、装飾花として改良された園芸種となっています。
全国に存在する「あじさい寺」

梅雨の時期の明月院には、毎年多くの観光客が訪れます
日本には、境内に紫陽花が見事に咲く「あじさい寺」と呼ばれる寺院が数多くあります。
これは、季節の変わり目である6月に亡くなる人が多いことから、仏花として植えたのが始まり。
代表的なあじさい寺は、神奈川県・鎌倉の明月院や山梨県・富士川町の小室山妙法寺などです。
散歩をしながら紫陽花を楽しもう

梅雨の晴れ間の紫陽花
関東には、知る人ぞ知るあじさいロードがたくさんあります。
雨が上がった後に、近場のあじさいロードへ行くもよし、少し遠出して初めて訪れる土地のあじさいロードへ行くもよし。
梅雨だからこそ見ることができる、紫陽花の美しい姿を堪能しましょう。